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好評の「源流・水源の森体験の旅」交流事業


(4)好評の「源流・水源の森体験の旅」交流事業

第1回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.6.23〜24)
猟師の体験談を聞く
第1回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.6.24)
天狗の頭にて

 『源流・水源の森体験の旅』交流事業のねらい
 この『源流・水源の森体験の旅』交流事業は、参加者に源流域の豊かな自然を体験することを通して源流と水源の森に対する理解と親しみを深めていただくことがその目的である。また、水源の森を大切に育ててきた、地元の人々の生活と文化に触れて相互理解と相互信頼が深まることを期待している。  私どもは、この『源流・水源の森体験の旅』交流事業を、流域の住民や行政の方々に広く呼びかけ、お互いが知恵と力を出し合う協同の事業として取り組みたいと考えている。源流と水源の森の魅力と価値を多くの人々が共有出来るなら、都と県という壁を越えたこの事業は必ず進展するものと確信している。  どうかこの『源流・水源の森体験の旅』交流事業の趣旨と目的をご理解いただき、貴教育委員会の生涯学習事業として、また、職員互助会や同窓会、町内会、労働組合などのグループで活用していただけるようご検討をよろしくお願いしたい。

第1回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.6.24)
源流域を歩く
第2回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.10.20〜21)
小菅村長作観音堂前

 b)『源流・水源の森体験の旅』交流事業の内容
 この『源流・水源の森体験の旅』交流事業は、四季を通して、一泊の滞在型を基本にした事業内容を予定している。

事業の名称 『源流・水源の森体験の旅』交流事業
事業のテーマ 「源流を知り、源流の恵みに触れ、源流と水源林への理解を深める」
「源流の生活と文化に触れ、交流を通して相互の理解と信頼の醸成をはかる」
事業の主体 事業の主体は市町村の教育委員会や各種団体がが行うが、小菅村・源流研究所の全面的な協力による協同事業として実施する。募集を流域の団体で行い、これを小菅村と源流研究所が支える方法を開発していきたい。
事業内容 一日目
小菅川の源流探訪−白糸の滝−雄滝−シオジの森−源流域散策
料理−イワナの刺身・ヤマメの塩焼きなどの郷土料理
地元との交流会−猟師の話・古老の体験談な

二日目
南大菩薩・水源の森体験
小菅−大菩薩塩山口(バスで移動)−大菩薩峠−熊沢山−石丸峠−天狗の頭−水源の森・牛ノ寝−雄滝上流−温泉・小菅の湯
定員と費用 定員−25名
参加費用−12000円〜14.000円(一人)
(宿泊費1泊4食付き・保険代・温泉代・その他)
参加対象 山歩きが大好きで健脚な方
交通手段 当該市町村や団体ででマイクロバスを準備していただく。
準備できない場合は奥多摩駅まで迎えに行く。
募集方法 広報、新聞、チラシなど
受け入れ態勢について 小菅村、源流研究所、小菅村観光協会、小菅の湯が、協同して受け入れ態勢を取り、出迎え、誘導、ガイド、温泉、地元交流、宿泊、料理、源流体験などすべての面に渡り、参加者に「参加して良かった」と言う感想をいただけるよう配慮する。
安全確保について 参加者の安全確保に充分配慮します。準備体操や健康チェック、ケガの防止などのアドバイスを徹底する。
山登りの際の歩き方は、「急がず 休まず」を基本にし、体力の弱い方を先頭に立てた班編制を取るなどの工夫をこらす。
「源流体験」の指導体制について 「源流体験」の全体の責任者には、源流研究所の所長がこれに当たります。
事故の際の緊急連絡の体制を確保し、また、天候の異変に伴う事業の中止の判断は的確、迅速に行い、参加者の安全確保を図る。


第2回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.10.20〜21)
御鷹神社の巨木
第2回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.10.20〜21)
雄滝前で

 c)「源流・水源の森体験の旅」の実施状況
 平成13年度は、源流研究所と小菅村の主催で、いくつかの「源流水源の森体験の旅」交流事業を実施した。実施内容は、「源流・大菩薩探訪の旅」と「源流古道水源林体験の旅」の2コースを準備した。大変好評だったが初めての取り組みだったので、下見で事前に歩いたり、ガイドの内容を検討したり、怪我人が出たときの対応策を考えたりといろいろ苦労した。

 今、自然派志向や健康志向の都会人が急増している。自分の生き方を見つめ直し、自然と対話して元気を取り戻し生活を充実させようという、人間としての当たり前の道を歩もうとしている人々が増える傾向は、今後とも続くであろう。
 そこで、源流研究所はどんなメニューを提供できるのであろうかと考えた。単なる観光旅行では、つまらないし、そんなことは何処でもやっているからわざわざここでやる必要はないだろう。ここでしかできないこと、ここだから出来ることがあるはずだと知恵を絞った。

 源流研究所では、この広域交流事業を実施するにあたり、
〇臆端圓房蠅弔ずの豊かな自然に触れてもらうこと
⊃得擇淵イドが付いて思い出を心に刻んでもらうこと
人情の厚い地元の人々との暖かい交流を図り人と人との結びつきが深まること
 この3点を重視して取り組むなら、参加者に必ず満足してもらえるに違いない。
 満足していただけるならまた源流に行こうといす気持ちになるはずだ。
 こうした考えを基本にして交流事業を展開してきた。

第2回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.10.20〜21)
大菩薩峠にて
第2回源流・大菩薩探訪の旅
(2001.10.20〜21)
大菩薩峠にて

 「源流・大菩薩探訪の旅」
 「源流・大菩薩探訪の旅」は、第一回目を6月23日24日に、第二回目を10月20日、21日に、第三回目を11月17日、18日にそれぞれ実施した。一回目に34名、二回目に16名、三回目に29名の市民に参加していただいた。

 参加者は、

  • 「宿の食事 満点。本ワサビのすり下ろし、手打ちそばに大感激。猟の体験談、おもしろかったです。」
  • 「素晴らしい企画でまた参加したいです。多摩の源流、森の保存に情熱をおかけになる小菅村の皆様に、参加者全員でエールを送りたい気持ちです。」
  • 「天狗ノ頭からバスまでの歩いた下りは絶対経験できない道だなと思いながら歩いていました。次回お会いできることを楽しみに貯金しておきます。」
  • 「小菅村の皆様の熱意が伝わってジンとしました。おらが村を愛する心がこんな楽しいイベントになったのですね。また参加させていただきます。」
  • 「源流水はボトルに入れました。冷たくて美味しい。この旅への小菅村の方の力の入れようが理解できました。人生の楽しみが一つ増えた感じです。」

 等の感想を寄せておられた。


第3回源流・大菩薩探訪の旅
白糸の滝にて
第3回源流・大菩薩探訪の旅
白糸の滝の紅葉


 感動の「源流古道水源林体験の旅」
 小菅村と源流研究所は都水源林経営開始百周年を記念して水からの目と足で水を育む水源の森に触れ水源の森の大切さを理解してもらうことを目的にした「源流古道水源林体験の旅」を、8月1日から7日までの日程で実施した。このイベントには、八王子や立川、川崎や小金井など流域各地から55名の市民が参加した。

 「源流古道水源林体験の旅」は、多摩川源流域の分水を成す山々の稜線の全行程を自分の足で歩く百年に一回のイベントだった。コースの距離が長く険しいことを考慮して、全行程を3コースに分け、Aコースは小菅村の松姫峠を出発して牛ノ寝、天狗ノ頭、石丸峠、大菩薩峠、大菩薩嶺を経て柳沢峠まで、Bコースは柳沢峠から三窪高原、板橋峠、倉掛山白沢峠、笠取小屋、笠取山、水干、唐松尾山を経て将監峠、Cコースは、将監峠から竜喰谷、大常木谷、大ダル、飛竜、北天ノタル、狼平、三条ダルミ、雲取山を経て丹波山村の鴨沢までとそれぞれ設定した。

 今回の「源流古道水源林体験の旅」では、各地で未知の世界との遭遇があり、感激と感動をつづる旅となった。
 牛ノ寝の尾根でブナやミズナラの巨木に出会い、天狗の頭や狼平の美しい景観に酔いしれ、赤々と燃える大菩薩峠の夕陽を心に焼き付け、三窪高原からは荘厳な富士山を拝み、笠取小屋のシシ肉に乾杯し、水干で多摩川の最初の一滴をすくって飲み、小雨に煙る幻想的な原生林の姿を堪能した。

 この事業の実施にあたり、小菅村のりゅかん・民宿を始め、大菩薩峠の介山荘、笠取小屋、将監小屋、雲取山荘の方々が、源流古道参加者を暖かく迎えていただいた。ご協力に心から感謝したいと思う。
 すべての行程を走破する今回の取り組みは、大変好評だったが、準備は大変でやっぱり百年に一回がいいと実感した。2101年のイベントにこれを継続するよう申し伝える予定である。ただ、このイベントを継続してほしいとの要望がたくさん届いているので、これからは、コース別に計画できないか検討したい。

第3回源流・大菩薩探訪の旅
白糸の滝にて
第3回源流・大菩薩探訪の旅
天狗の頭にて

 全国の源流域との交流事業の展開
 21世紀は、人間と自然との共生、環境や水の時代と言われ続けている。
 どんな良い主張でも実践されなければ意味がない。いろいろ批判があっても、まず実践することである。源流と流域との交流の推進、都市の農山村との共存、山間地と平野とのバランスのとれた発展なくして日本の未来はないだろう。

 ところで少子化が進み、自己中心で他人や社会のことに関心を向けようとしない若者の増加に心を痛めている人も多い。日本の自然に誇りや愛着をもてない子ども達を育てたら大変なことになるだろう。自然が傷つき汚され荒らされることに心痛めない人間にろくな人間はいない。
 日本人の日本人たる原点は、日本の川や山、田んぼや畑などの自然をこよなく愛する生き方を貫き、日本の民家やお茶、お花などの文化にこだわり続けることだと思う。こんな当たり前の素直な子ども達を育てていきたいし日本の素晴らしい自然の値打ちがわかる子ども達を育てたいと希望している。

 さて、源流研究所の使命の一つは、過疎や高齢化、源流の町づくりで同じ悩みを持つ全国の源流域とのネットワーキングの構築にある。
 この間、第一回全国源流シンポジウムを開催し、北海道旭川、奈良県吉野川、大分県大野川との交流を開始した。山梨県道志川との交流も進みつつある。平成13年11月には大分県大野川の視察と交流を図り、九州、中国地方との交流が広がりつつある。

 全国の源流域で活動されているみなさん、官や民の壁を越えて心を開き絆を結んで生き たいと考えている。どうか連絡をください。

第3回源流・大菩薩探訪の旅
牛ノ寝を下る。

 源流・水源の森体験の旅』交流事業 パンフレット


(1)はじめに
(2)源流域の自然的・歴史的・文化的資源の調査研究とは
(3)源流から情報発信 会報「源流の四季」発行について
(4)日本初・常設の「源流体験教室」を創設
(5)好評の「源流・水源の森体験の旅」交流事業とは
(6)源流研究所設立 プロジェクト委員会答申について